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アカショウビン 夏鳥

別名、火の鳥、雨を呼ぶ鳥のアカショウビンの生態と分布~鳴き声、食性は?観察難易度はかなり高め!

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鮮やかな燃えるような赤色の羽に、同じく赤色で大きなくちばしを持つアカショウビン。

このような外見から「火の鳥」という異名を持っています。
飛来数が少ないため観測しやすいとは言えず、毎年観測情報が入ると各地から足を伸ばして撮影に向かう人も沢山います。

今回はそんなアカショウビンの生態や分布、鳴き声について詳しくみていきましょう。

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アカショウビンの生態・特徴


アカショウビンはブッポウソウ目カワセミ科、「ショウビン」という名称はカワセミのことを意味する古名になります。
昔はカワセミは「ソビ」と呼ばれ、その後「ショウビン」と転じました。

アカショウビンの特徴は、長くて太い赤色のくちばし、頭からしっぽにかけて強い赤色です。
燃え盛る火のような外見から「火の鳥」とも呼ばれ、首からお腹、足は赤みのある黄色、腰の一部は水色で、飛び立った時によく目に入ります。

オスとメスは同色と言われていますが、オスのほうが赤色がより濃色です。
また、大きな丸い目を持ち、キリッとした印象の顔立ちです。

森林に生息し、カワセミとは異なり水辺から距離のある森林でもみられます。

ホバリングはせず、基本的には単独かつがいで生息しています。

アカショウビンはキツツキと同様にくちばしを使い樹木に穴を掘り巣作りしますが、キツツキよりもクチバシが丈夫ではないため、朽ちた樹木を探します。

つがいになるとオスが巣を作り、メスはオスの近くにいますが巣作りの手伝いをしません。
適度な樹木が見つからない場合は、キツツキの古巣やスズメバチの巣、古い民家のかやぶき屋根なども利用することがあります。

分布・生息地

東アジア、東南アジアといった広範囲に分布し、北は日本列島、朝鮮半島、南はフィリピンからスンダ列島、西は中国大陸からインドまで分布します。
北部に分布するアカショウビンは東南アジアのフィリピン、マレーシアなどで越冬します。

日本には夏鳥として渡来し、北海道から沖縄までの日本列島各地の広葉樹林に生息します。

全体の渡来数は少なく、西表島は日本国内有数の繁殖地です。
日本で頻繁に観測されるカワセミ類はアカショウビンの他にはカワセミとヤマセミの3種類ですが、このうち渡り鳥はアカショウビンだけです。

亜種アカショウビンは、1988年に石川県でスズメバチの古巣を使ったという記録があります。

また、亜種リュウキュウアカショウビンは、タカサゴシロアリの球状の巣を利用して巣を作った例や、八重山諸島では発泡スチロールを利用した巣で繁殖をしたという報告もあリます。

日本での産卵期は6月から7月で、1組につき5個ほど卵を産みます。

観察はしやすい?

渓流付近の暗い場所を好んで生息します。
観測ができる場所としては、低地から山地の樹木の生い茂った森林付近です。

しかし、奄美諸島以北では姿をみかけることは少なく、昔から野鳥カメラマン達の憧れの一種です。

日本では八重山諸島が頻繁に観測されています。

八重山諸島の中でも、石垣島は内陸部まで道路が走り、車窓からも観察できます。

西表島は人間の手が加わらない豊富な自然が魅力的で、田んぼや畑、牧草地の野鳥は観察しやすいのですが、アカショウビンやサンコウチョウ、キンバトとなると発見するのが難しくなります。

観測にあたり注意する時期としては、繁殖期の初期に当たる4月と5月です。

つがい達は雛の傍から離れずに常に近くにいるので、アカショウビン達には警戒させてしまいますが、写真が撮り易い時期です。

雛が巣の中で孵り成長している頃になると、警戒心の強いアカショウビンの親鳥は巣の場所をカモフラージュするため、繁殖期の求愛時期のように鳴くことは少なくなるので、声を手掛かりに発見することは難しくなります。

鳴き声


繁殖期である6月頃からオスは朝と夕方に「キョロロロロー」とさえずりをします。

雨が降りそうな梅雨の時期に鳴きはじめるので、雨を呼ぶ鳥と呼ばれることもあります。

緑の木々の中で、朱色がかった鮮やかな美しい鳥が鳴いている姿は印象的です。
薄暗い深い森の奥で、さえずりはよく響きわたるので存在は把握できますが、警戒心が強く、なかなか姿を見つけることができません。

食性


木々や岩から頻繁に獲物を狙い、魚類、爬虫類、両生類、昆虫、甲殻類といった様々な生き物を捕食します。

木の枝から渓流に飛び込んで魚やカエル、サワガニ、水生昆虫などをとらえますが、地面にいるカタツムリやトカゲ、木の幹にいるキリギリス、セミ、バッタも側面から飛びかかり、食料にすることもあります。

また、カワセミと同じように捕獲した後は再び木々や岩に戻り、獲物を頭から呑みこみ、動きの大きな獲物は足場に何度も叩きつけて弱らせてから呑みこみます。

雛から大人への成長するにしたがって、獲物も小さい生き物から大きい生き物のものに移行していきます。

まとめ

昔から真っ赤な姿であることから「火の鳥」、また雨が降りそうな時期に繁殖期に入り、その頃さえずりが聞こえてくるので「雨を呼ぶ鳥」とも呼ばれてきたアカショウビン。

全体の飛来数は従来から多くないですが、近年さらに減少しているようです。
奄美以南で観測されることが圧倒的に多いですが、関東甲信越や関西地方でも観測情報があります。

日本には渡り鳥として春過ぎから秋にかけてと長い期間滞在します。
観察できる地域は少ないですが、機会があれば、この時期に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

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