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アマツバメ

地味だけど個性溢れるアマツバメの生態~鳴き声、飛行速度、睡眠はしないって本当?

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アマツバメと聞いて、どんな生き物を想像するでしょうか?

きっと、ツバメの一種かと思われる方も多いと思いますが、実はこのアマツバメはスズメ目のツバメではなく、アマツバメ目アマツバメ科の鳥類で、一般的に知られている「ツバメ」とは縁の遠い鳥類です。

今回は、そんなあまり知られていない鳥類「アマツバメ」の生態と特徴をご紹介いたします。

アマツバメの生態


アマツバメの体長は約20センチ程で、翼を広げると約40センチ以上にもなり、ツバメよりも大きいです。
体の色はオスもメスも同色で、全身がこげ茶色で、空を飛ぶ姿はまるで鎌の様なのが特徴的です。

見た目は少々地味ではありますが、なんといってもアマツバメの特徴は、飛行速度が驚くほど早いことと、地上には降り立つことが少ないこと。
ほとんどの行動を飛行しながら行なっているのです。

アマツバメは別名「足のない鳥」というくらい、ほぼ飛んで生活をしているため、木に止まるときも、他の鳥とは違って少し特徴的です。

鳥が木に止まる時の足をイメージしてみると分かりやすいのですが、多くの鳥は木にしっかり掴まれるような足の形をしています。
しかし、アマツバメの足は、全て同じ方向を向いた形をしているため、木にしっかり掴まることができません

さらに、羽根の構造も他の鳥と異なります。

アマツバメは飛行速度が早いことから、早さに特化した羽根をしており、浮くために必要な羽根が極端に少ないです。
その為、地面に着地してしまうと、ジャンプ出来る足も持っていないので、飛ぶ以前に“飛び立つ”ということが出来なくなってしまうのです。
そうしたことから、ほとんどの行動を飛行しながら行います。

アマツバメはどこにいる?


アマツバメは日本をはじめ、中国・韓国・オーストラリア・カンボジア・フィリピン・マレーシア・インドネシアなど、多くの国で生息しています。

日本には4月頃から渡来し、10月頃まで滞在をし、その間の渡り時期に市街地や上空で見ることができます。

最近では、東京23区内でも目撃されたりと、関東でも見ることができます。
外敵の少ない道路の高架下やビルの窪みなどに巣を作って生活しています。

主に春と秋の暖かい時期に多く見ることができ、冬場はあまり見ることができません。
ツバメと見間違えることがあるかもしれませんが、大きな鎌のような姿で、鳴く頻度が多く、しっぽが長いのが特徴なです。

ぜひ観察してみてくださいね。

アマツバメの鳴き声

アマツバメの鳴き声は、「ジュリジュリ」や「ジュリリー」と、2羽以上の仲間と群れながら連続して大きく鳴くことが多いです。

鳴き声がツバメともよく似ていて間違いやすいですが、基本的にアマツバメは飛行しながら複数で鳴いているので、その点をよく観察してみるとわかりやすいかもしれません。
レンジャク類の鳴き声にも似ています。飛行速度もツバメや他の鳥達よりもはるかに早いので、飛んでいる姿もとても特徴的かもしれませんね。

飛行速度はどれぐらい?


アマツバメの飛行速度は鳥類で一番の飛行速度の「ハヤブサ」に次ぐ二番目の速さを誇ります。

その速度は、まるでレーシングカーが最速で頭上を通り過ぎたかのような早さです。

ハヤブサは、獲物を目がけて急降下する時に、一番早い速度が出ます。
そのスピードは約350キロ以上と言われており、新幹線よりもはるかに早いのです。

しかし、アマツバメは水平飛行の時に一番早い速度が出ます。その速度は約300キロと言われており、水平飛行においてはハヤブサをも超える、一番の速度なのです。
そのスピードを武器に、一瞬で昆虫を捉えるので、昆虫は逃げる隙もないでしょう。

また、天敵の猛禽類に襲われるリスクも少ないと言えます。

睡眠はしない?

アマツバメの特徴は、飛行速度だけにとどまりません。
睡眠時も特徴的なのです。

アマツバメは飛行しながら行動を行うと紹介しましたが、なんと睡眠も“飛びながら“します。
睡眠をとるときは、低速で翼を広げながら行い、時々目を覚ました時に高度を上げる、といったことを数分おきにしていると考えられています。

もちろん木に短い時間止まって眠ることもあるのですが、ほとんどの個体は飛びながら睡眠をとります。

そしてある海外の研究チームによって分かったのですが、超小型のデータ記録装置を13羽のアマツバメに背負わせ、どのくらい飛行し続けるのかを調べたところ、そのほとんどの個体が10ヶ月間、一度も木に止まることなく飛行し続けていたことが分かりました。

睡眠はもちろんのこと、繁殖行動も、エサを食べることも、全てのことを飛びながら行なっていたことが改めて分かったのです。

まとめ

見た目こそ少し地味ですが、アマツバメというのは、とても面白い個性を持っています。

ハヤブサのような飛行速度、地上にほとんど降り立つことがないこと、そして寝ながら飛ぶ、といった特徴を持っています。

いつも見ているスズメやツバメ達の中に、もしかしたら紛れているかもしれません。
日本でも至る所で見ることができるので、ぜひ空を見上げて探してみてはいかがでしょうか。

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