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ゴジュウカラ 留鳥

木を逆さまに駆けるゴジュウカラ、鳴き声、巣、名前の由来とは?

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日本人にとってスズメと並んで身近な鳥といえばシジュウカラですが、じつはよく似た名前の「ゴジュウカラ」という鳥がいることはご存知でしょうか。

今回はそんなゴジュウカラの生態や魅力について見ていきましょう。

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ゴジュウカラの生態・特徴

ゴジュウカラはスズメ目ゴジュウカラ科ゴジュウカラ属に分類される鳥で、日本には3亜種が存在します。

頭から背中、尾羽にかけての上面は青味がかった灰色で、眉班(目の上部分)と顔から腹部にかけての下面は白色です。
脇腹から下腹部にかけては赤味がかった薄い褐色が差します。オスとメスの外見的な差はほとんどありません。

顔にはクチバシのつけ根から目を横切って伸びる過眼線と呼ばれる黒線がよく目立ち、クチバシと合わせて一本の長い線のようになっています。

夏は比較的標高の高い山地の落葉広葉樹林(ブナ林など)で暮らします。
冬は標高の低い里山まで降りて生活しますが、平地の人里まで降りてくることはあまりありません。

繁殖期は3~6月で一度に5~7個の卵を産みます。
抱卵はメスのみが行い、抱卵期間は18~20日程度で雛は孵化してから20~25日ほどで巣立ちます。

繁殖期はつがいで縄張りを持ち、繁殖期以外はカラ類やコゲラ、エナガなどと混群を作ります。

食性は雑食性で、昆虫類、節足動物(クモなど)、果実、種子などを食べますが、夏は昆虫類などの動物質、冬は種子などの植物食を主食にします。

鋭くて丈夫なクチバシを使って樹皮や幹についた地衣類を剥ぐこともできるので、その下にいる昆虫類を食べることができます。
また、貯食性も持っており、植物の種子を樹皮の間などに隠したりもします。

ゴジュウカラは木の幹を下に向かって走ることができるという特徴があります。
他にも木の幹に垂直に留まることができる鳥にキツツキ類やキバシリがいますが、体を逆さまにして(頭を下に向けて)降りることができるのはゴジュウカラだけです。

ゴジュウカラは他の鳥に比べて握力が強く、足の指の配置が前に3本、後ろに1本、さらにツメが長くて非常に鋭く、特に後ろ指のツメが長く鋭くなっています。
この足のおかげで木の幹を縦横無尽に走り回ることができるのです。

分布


ユーラシア大陸や北アメリカ大陸の温帯から亜寒帯の森林に広く分布し、基本的に留鳥で渡りはしません。

日本では九州から北海道のよく茂った広葉樹林に分布します。

日本には地域ごとに3亜種存在し、北海道には「シロハラゴジュウカラ」、本州の伊豆半島以西から九州、四国にかけては「キュウシュウゴジュウカラ」、それ以外の本州には「ゴジュウカラ」が生息しています。

シロハラゴジュウカラは腹部、下腹部が白色でゴジュウカラよりも全体的に白く見えるのが特徴です。

鳴き声・さえずり


ゴジュウカラのさえずりは「フィ フィ フィ」、「フィー フィー フィー フィー」と3~4回続けて鳴くことが多く、地鳴きは「ピピピピピィ」と連続で速く激しく鳴いたり(防犯ブザーに似ている)、「ピィ ピィ ピィ ピィ」と太く鳴きます 。

ゴジュウカラの巣は木に自然にできた樹洞やキツツキ類が開けた古巣を利用します。

時には営巣中のキツツキ類を追い出して巣穴を奪ってしまうこともあります。

巣の入り口や内壁、隙間に泥を塗る習性があり、巣の入り口を自分たちだけが通れる大きさにするなど、巣穴の大きさを自分で調節します。
巣材には剥がした樹皮のみ使い、コケ類などは使いません。

名前の由来


漢字で「五十雀」と書きますが、この「雀」とはスズメ1種だけのことを指すのではなく、小鳥全般を指す古語です。

ゴジュウカラの名前の由来は諸説あり、四十雀(シジュウカラ)が1羽で雀40羽の価値があると言われ、そのシジュウカラと似て非なるものとの意味でゴジュウカラとなった説、人間が昔は40歳で初老、50歳で老人とされたため、ゴジュウカラの青味がかった灰色が老人に見立てられた、という説などいろいろあります。

また、木の幹を自由自在に走り回ることから、「木まわり」、「木めぐり」、「木ネズミ」、「逆鉾(さかほこ)」などの別名もあります。

大きさ

体長14cm、翼開長24cm、体重は約20gです。

だいたいスズメと同じくらいか、少し小さいくらいの大きさです。
尾羽がカラ類に比べて短く、体長のわりには体が太く、まるまるとして大きく見えるため、全体的にずんぐりした印象を受けます。

まとめ

木を逆さまに駆ける鳥、ゴジュウカラ。

さながら、「森の忍者」です。

この特徴的な動きのおかげでバードウォッチングでも他の鳥と間違えることはほとんどありません。

冬から早春にかけては人里近くの低山にも降りてくるので、時期を選べば比較的観察しやすい鳥と言えます。
早春は木の枝に葉がほとんど無く、林内でも見通しがいいのでゴジュウカラの観察にはオススメです。

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