様々な種類の野鳥の生態、特徴、鳴き声などを写真付きで紹介しています。

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ハクセキレイは人間を恐れない身近な鳥?生態と分布、鳴き声は?

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ハクセキレイは都会に住んでいてもよく見かけることができます。
野鳥の生態上、郊外、地方の方が圧倒的に観察しやすいのですが、ハクセキレイは都市部でも目にする貴重な鳥でもあります。

駐車場や庭などで小さな足を一生懸命左右交互に動かし、尾を上下に振りながら歩く姿は、とてもかわいらしく、癒されます。

そんなハクセキレイは白い頬と、とても澄んだ声が特徴で、広い河川や農耕地、市街地の空き地などに住んでおり、いまや日本全国どこでもお目にかかれる野鳥になりました。
今回はそんなハクセキレイのアレコレについて、ご紹介していきます!

※一方、ハクセキレイが全国展開をする傍らで、数を減らしている鳥も存在します。
自然の原理は切ないものです。

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ハクセキレイの生態・特徴


ハクセキレイは体型は横長で、体長21cmほどの鳥で、スズメより少し大きく細身です。
頭から背中にかけては黒色か灰色をしており、お腹と翼は大半が白く、胸部は黒い色をしています。

顔は白く、眼を通る黒い過眼線が特徴で、ハクセキレイはその下が真っ白になっています。
そして、なんといってもセキレイ科の最大の特徴は、とても長い尾です。

また、メスはオスより体上面の色が薄いですが、オスも冬になると淡い色になるので、やや区別をつけるには見分けづらくなってしまいます。
では、ハクセキレイの生態の特徴を見てみましょう!

※夏はスマート、冬はまあるく
夏はエサも豊富で運動量も足り、スマートな体型をしていますが、冬になる前にエサをたっぷり食べて、冬越しに備えるため、丸みを帯びた体つきになります。
それとともに、寒さから身を守るため、毛を立て気味にするので、余計に丸く見えます。
ちょうど、人間が寒さを感じた時に首をすくめる動作と同じです!

※しっぽダンスをする
他のセキレイ科の鳥も同じですが、しっぽを上下に振り、まるで尻尾ダンスをしているようなしぐさをします。
これはセキレイ科独特のしぐさで、他の鳥では見られません。

※繁殖回数は地域で違いがある
ハクセキレイの繁殖は、寒い地方では年1回、暖かい地方では年2回です。
日本では5~7月に繁殖し、家の隙間や地面の窪みなどに、枯れ草や植物の根などを上手に利用し、お皿型の巣を作ります。

卵は、1回につき4~5個産み、主にメスが卵を12日から15日かけて温め、雛は生後13日~16日で巣立っていきます。
巣立ちしたての若鳥は、全身が灰色なので、すぐに区別がつきます。

巣立ち後も親鳥と行動を共にし、集団で行動している姿もよく見かけます。
しかし、基本は縄張り意識の高い鳥なので、冬場は単独行動をし、夏場もつがいのみで生活します。

ハクセキレイの分布

ハクセキレイは、ユーラシア大陸のほぼ全域に分布している鳥で、農耕地や駐車場、道路、工場内の店舗地など、他の鳥が利用しない場所など、広く広大な土地を好みます。

日本では昭和に入ってから、繁殖地が北海道、東北地方、関東地方と年を追うごとに南下し、1970年代に入ると、東京でも繁殖するようになりました。

現在では、四国や九州でも繁殖するようになり、日本全国どこでも見られる野鳥になりました。
しかし、ハクセキレイの繁殖が広がるとともに、同じセキレイ科のセグロセキレイとキセキレイの棲み処である河川沿いの水際地帯が奪われ、その数も急激に減少しているという背景があります。

鳴き声・さえずり


鳴き声は、飛び跳ねながら澄んだ声で「ピピッピピッ」または「チュンチュン」「チュチン」と鳴きます。
飛んでいる時は、「チチチッ」という声を出していることが多いです。

繁殖期にはオスは低木の枝先や屋根、岩などに泊まり、「チューイチー」と囀ります。

たまに「あああああああああああああ」と約3秒ほど鳴くときがあります。
これは、縄張りを宣言するためにそう鳴いているのだとか…
とても美しい声で鳴きますよ!

この鳴き方は、めったに聞けない声なので、長い鳴き声が聴けたらラッキーです。

食性


エサは、主に水中生物の他、小さな虫類を捕まえて食べ、雑食でクモやミミズが大好物です。

蛾やトンボを捕まえて食べることもあり、都市部に住んでいるハクセキレイは、人間の食べこぼしたパンくずなどを食べたりしています。

また、人なれしてしまい、ハトと一緒に人間にエサをねだるハクセキレイもいるとか…
でも、野鳥にエサを与えることは禁止なので、しないようにしてくださいね!

雑食で植物性のエサも食べ、高い場所でホバリングしながら餌が狙いやすそうな場所を探し、地上に降り立つと虫などを掘り起こして食べます。
スズメと今までは競合していましたが、スズメが減少するとともに、ハクセキレイが増加してきています。

また、畑の害虫を食べてくれることから、益鳥として扱われることもあります。

セキレイ3種のうちの一つ

セキレイという鳥は3種類に分かれ、それぞれを「ハクセキレイ」「キセキレイ」「セグロセキレイ」と呼びます。

ハクセキレイの特徴については上記の通りですが、ここではその他の「セグロセキレイ」、「キセキレイ」とハクセキレイとの違いを中心に書いてみたいと思います。

セグロセキレイの特徴

平野部や山間地の水辺やその周辺で一年中生活しており、主に河川の中流域以上に多いですが、冬は河口周辺の海岸で餌を食べている姿をよく見かけます。

模様は白黒がはっきりしており、セキレイ三種の中では一番大きいです。
季節による羽色の変化もありませんが、個体により顔の白い部分の形や大きさに違いがあります。

若鳥は、全身が灰色をしています。

ハクセキレイより濁った声をしており、しかも本気で歩くとものすごいスピードで、足の運びは見えないくらいです。

キセキレイの特徴


川や池の周辺、特に山間地の小川や低地の渓流周辺に多く、夏には標高2000以上の高知で見かけることもあります。

電線や屋根の上で「チチチチチッ、チィチィチィチィ」と澄んだ高温の声でさえずりが聞こえたら、キセキレイと思って間違いありません。

セグロセキレイやハクセキレイよりも小さめで、季節により色の変化が見られます。
冬はオスメスともに喉は白いですが、オスは夏になると喉が黒っぽくなり、メスは白いままのものと黒っぽく変化するものとがいます。

腹部は名前の通り一年を通して綺麗なイエローですが、繁殖期の夏になると、イエローがより鮮明になります。

また、とてもきれい好きで、親鳥が巣にいる雛のフンを水辺まで運んで捨てる行動をすることもあります。

関連記事:キセキレイの生態、鳴き声は?セグロセキレイ、ハクセキレイとの違いとは

ハクセキレイとセグロセキレイ、キセキレイの色の違い

ハクセキレイとセグロセキレイ、キセキレイの違いは、ハクセキレイは全体的に薄グレーや薄白っぽい色をしていますが、セグロセキレイは名前の通り、明らかに背中が黒く、キセキレイはまたまた名前の通り、腹部が黄色い色をしています。

また、ハクセキレイは目の下が白いですが、セグロセキレイは目の下が黒いのも特徴の一つです。

そして、なんといっても忘れてはいけないのが、ハクセキレイはユーラシア大陸から日本に来た鳥で、キセキレイも同じくユーラシア大陸やアフリカ中部から日本にやってきた鳥です。

ではセグロセキレイはどうでしょう?
なんと、セグロセキレイは日本固有種なのです!

逃げないって本当?

ハクセキレイは人をあまり怖がらず、人が近づいてもあまり逃げようとしません。

そもそもハクセキレイは警戒心の薄い鳥で、人間社会に対して害を与える鳥ではありませんでした。
そのため、人間がカラスやスズメ、ハトのように危害を加えることも無かったため、警戒心がより薄れているとも言われています。

「逃げない鳥」と呼ばれる所以としては、ハクセキレイは民家の近くに巣をつくる習性があるからともされています。
どちらにせよ、人間とは身近な関係の野鳥の一つともいえます。

まとめ

元々、人間と良好な関係とされていたハクセキレイですが、現在では、あまりにも人間と近い関係であることから、鳴き声やフンなどのトラブルが多発しています。

裏を返せば、それだけ身近でなじみのある鳥といえますし、これだけ身近な鳥ですので、もしかしたらハクセキレイの雛を保護することもあるかもしれません。

様々なリスクを考えたうえで、保護しようと決断した場合、まず初めにすべきことがあります。
それはとにもかくにも動物病院にいって、獣医師さんに相談することです。

ただ、一つだけ言えることは、自然の物は自然のままにしておく方が良いこともあるということです。
もし中途半端に人の手が加わると、自然界に戻るにあたって、マイナスな結果をもたらすこともあり得ます。

保護するにしても、そういったことを理解したうえで、判断してください。

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