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三光鳥の一種、イカルは鳴き声が特徴的!生態、分布、サンコウチョウとは鳴き声は似ている?

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イカルは黄色の大きなくちばしがトレードマークの野鳥です。

日本全国で観察できる鳥の一つで、森の中でその姿を見ると心が弾みます。

スズメよりも一回り大きい鳥で、わかりやすいはっきりとした鳴き声でさえずります。

今回はそんなイカルの魅力などをご紹介していきたいと思います。

イカルの生態・特徴


イカルは、スズメ科アトリ目の野鳥です。

日本全国で観察することができますが、場所によっては夏鳥になります。

本州北部に生息するイカルは冬季になると本州の暖かい地域まで南下をすることがわかっています。

繁殖地は北海道、本州、四国、九州です。
5月~7月の間に山林で繁殖を行い、日本以外ではロシア東部の沿岸部などで生息をしていますが、やはり冬季になると中国南部に渡り、越冬します。

体の大きさはスズメより大きく、全長23cmほどでグレーの体色に、羽先の黒と白のラインが目立ちます。
くちばしは黄色で体の割にとても大きく目立ちます。

頭部の上も青味がかった黒色をしています。
一見地味な体色ですが、覚えやすく遠くからもわかりやすいので野鳥観察をしていてもわかりやすい野鳥です。

森林に生息をしているイカルですが、地上で姿を見ることはほぼなく、樹の高いところでさえずっています
また警戒心が強い鳥ですので、さえずっている樹の付近で観察するのは難しいかもしれません。

それでもはっきりとした鳴き声でさえずるので、鳴き声を覚えてしまえばイカルが側にいることがすぐにわかります。

また、繁殖期でも各つがいがはっきりとしたなわばりを持つことはなく、数十mの範囲でいくつかのつがいが集まって巣を作っていることがあります。

分布


日本では北海道から沖縄県まで全国で見ることができます。

生息地は山地の広葉樹林です。
基本的に群れて生活をし、場所によっては暖かい場所に移動して冬を越します。

主に植物の実を食べていますが、繁殖期には昆虫を食べることもあります。

樹木の高いところでさえずり、飛びながら移動するので夏季に地上から観察するのは難しいです。
ただ、群れでいるので、鳴き声のする場所をよく観察すると、その姿を見ることができるかもしれません。

日本以外ではロシア東部の沿岸部に分布し、寒くなってくると中国の南部に移動して冬を越します
日本でも本州北部や北海道に生息する個体は、日本の南部に南下して越冬します。

鳴き声


「キィーコーキィー」という明瞭でよく通る鳴き声でさえずります。

ほとんどの野鳥は、繁殖期以外にさえずることはありませんが、イカルは繁殖期以外もさえずります。

その理由は諸説ありますが、その一つにコミュニケーションをとるためだとされています。

イカルという鳥は繁殖期には各つがいが明確ななわばりを設けずに、数十mの範囲でいくつかのつがいが巣を作って繁殖を行い、また、冬も群れで行動する野鳥です。

こういった多くの個体でグループを形成することで、コミュニケーションの必要性が出てきているともいえます。
群れの数はそれぞれですが、少ない時は3匹程度、多い時で100匹以上の大きな群れになります。

これはイカルならではの大きな特徴でもあります。

また、この「キィーコーキィー」という鳴き声は、昔から各地に様々な聞きなしが伝わっています。

※聞きなしとは、動物や主に鳥の鳴き声を意味のある文章や単語に当てはめること。
鳴き声を覚えやすくするための工夫といえるかもしれません。

イカルが三光鳥と呼ばれる理由

イカルは「キィーコーキィー」とさえずるのですf

このさえずりを、「月・日・星」と聞きなしたことから、三光鳥と呼ばれています。
イカルの聞きなしは多様にあり、とくに有名なのがこの「月・日・星」と「比志利古木利(ひしりこきり)」です。

そのほかにも「いいこと聞いたー」、「ひじりこき」、「お菊二十四(おきくにじゅうし)」など日本中各地に面白い聞きなしが伝わっています。

※三光鳥と呼ばれる鳥は、イカルの他にはサンコウチョウがいます。

関連記事:サンコウチョウの鳴き声はツキ・ヒ・ホシ?生態、尾の長さ、オスとメスの色の違いとは?

サンコウチョウと鳴き声が似てる?

三光鳥と呼ばれる鳥はイカルとサンコウチョウです。

イカルの聞きなしは「月・日・星」ですが、サンコウチョウはどうでしょうか。

サンコウチョウの鳴き声は「ギィ、ギィ、フィッチーヒーチー、ホイホイホイ」で、聞きなしは「月・日・星・ホイホイホイ」です。
図鑑によっては「月・日・星」と書かれていることもあります。

サンコウチョウとイカルの鳴き声を聞き比べると全く違うことがわかります。

サンコウチョウの声に比べ、イカルの鳴き声は透き通っているように聞こえますが、聞きなしを見る限りではとても似ているように錯覚してしまいます。

鳴き声は似ていませんが、特徴あるサンコウチョウの鳴き声はイカル同様に地方によって様々な聞きなしが伝わっています。

サンコウチョウは北海道以外であれば、夏鳥として日本に渡ってきます。

丘陵地や低い山地にある茂みのある林で生息しています。
鳴き声をガビチョウが真似することが多く、サンコウチョウの姿を観察することはあまり簡単ではありません。

まとめ

イカルは、人々が生活している場所の近くで昔から生息してきました。

大きなくちばしで木の実を割ったりする様子から、マメコロガシなどとも呼ばれていたそうです。

各地に残る多様な聞きなしや、「月・日・星」で三光鳥と言われるなど、鳴き声や仕草に魅力のある鳥として人々から愛されてきたことが伺えます。

あまり標高の高くない山地でも見かけることができる野鳥です。
イカルの鳴き声を探してみて、あなた自身の聞きなしをしてみてください。

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