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森の王者クマタカは絶滅危惧種!攻撃性が強く、鷹狩りでも大活躍

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タカとワシ、見た目は違いがはっきりせずどうやって区別すればいいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

実はワシとタカは同じタカ目タカ科、大型がワシで中型から小型をタカと呼んでいます。
しかし、日本でも見ることができるクマタカは、「タカ」とはいいながら世界標準ではワシに分類されるのだとか。

それだけ立派な体を持ち、森の王者とも呼ばれるクマタカについて、生態や繁殖期に見られる興味深い行動などを詳しくご紹介しましょう。

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クマタカの生態


クマタカはタカ目タカ科に分類される猛禽類で、日本ではほぼ全国で見ることができます。

全長70~80㎝で翼を広げると長さが150㎝以上にもなり、メスの方がオスよりも大きくなります。

山岳森林地帯に生息し、山岳部の食物連鎖の頂点に君臨していることから森の王者とも呼ばれ、大型で攻撃的な性格から、東北地方ではかつて鷹狩りに用いられていました。

食性は動物食で、森林内や草地に生息するノウサギ、モグラ、リスなどの哺乳類、中型の鳥類、ヘビ類などを捕食します。
クマタカは翼が短めなので樹木の多い森林内でも自由にくぐりぬけ、獲物を捕らえることができます。

基本的に単独で行動しますが、11月頃から始まる繁殖期に入るとパートナーを求めるようになります。

繁殖は毎年とは限らず隔年の場合もあり、産卵は3月~4月で通常は1回につき1卵、まれに2卵産むことがあります。
4月~5月に孵化しますが、卵を抱いたりヒナをヒナを温めて守るのはメス、狩りに専念しエサをせっせと運ぶのはオスと役割がはっきりしています。

ヒナの巣立ち時期は孵化後70~80日程度の7月~8月ですが、その後も親鳥は1~2年幼鳥の世話を行うため、毎年繁殖することが難しく1年かあるいは2年空けることが多いようです。

クマタカの生息地は?


クマタカは日本以外にもユーラシア大陸東南部、インドネシア、スリランカ、台湾に分布しています。
日本ではほぼ全国で見ることができ、山岳森林地帯に生息しています。

クマタカと同様に日本の森林生態系の頂点に位置するイヌワシの場合、グライダーのように滑空して獲物を捕らえるため障害物の多い林の中に飛び込むことはできません。

しかし、クマタカは森林に適応した短めの翼を持っているので、樹木の多い森林内でも自由に飛び回ることができ、生息域が同じイヌワシとエサの捕獲で争うということは少ないようです。

クマタカの鳴き声は?

クマタカは通常ほとんど鳴かない鳥ですが、子育てや求愛の時のコミュニケーションとして鳴くことが知られています。

「ピューイ」「フィーフィフィ」「ピーエー」などと聞こえますが、求愛のほかに幼鳥が親に呼ぶ時、空腹でエサをねだる時などにもこのような鳴き声を出します。

クマタカの繁殖期について


通常は単独行動のクマタカも、繁殖期になるとつがいを形成します。
繁殖期は11月頃から始まり、3月頃まで求愛と造巣期になります。

求愛の方法は独特で、営巣地近くの上空でディスプレイを行います。
飛行中のメスにオスが接近し、縦や横に並列飛行するという求愛を表す求愛ディスプレイです。

クマタカの巣は、針葉樹(モミ・アカマツ・キタゴヨウなど)の大木に作られることが多く、木の枝を組み合わせて皿状に形作ります。

繁殖は毎年とは限らず、1年に1回ということもあれば2年に1回、あるいは3年に1回ということもあるようです。
産卵は3~4月で1回に1卵、まれに2卵産み、4~5月に孵化します。

クマタカは一度つがいになったらどちらかが死なない限り、一夫一妻が維持されると考えられていましたが、最近の調査結果によりそうでもない場合があると確認されています。

あるつがいのオスメスそれぞれが、前年とは違うパートナーと繁殖していたということ、どうやらクマタカにも「離婚」は存在するようです。

クマタカの大きさは?

クマタカは日本に分布するタカ科の猛禽類の中では大型で、オスは全長約75㎝でメスはそれよりも大きく約80㎝になります。
翼開長は約150~170㎝近くにもなり、体重は2~3.5㎏あります。

まとめ

森の王者とも呼ばれるクマタカですが、そんな王者にも勝てない相手がいるようです。
それは環境破壊、クマタカの営巣地が危機にあるということです。

クマタカは一度住みついたら、容易に営巣地を変えることはないといいます。

豊かな森があってこそクマタカも十分なエサを確保することができ、正常に繁殖することができます。絶滅の危機にあるクマタカ、日本からその姿を失うことがないように多種多様な生物が暮らせる豊かな森を守っていかなければならないでしょう。

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