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はやにえという残酷な習性を持つモズ、その生態や鳴き声、大きさは?

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大きさはスズメよりちょっと大きいぐらいなのに、性格はまるで猛禽類のようなモズ。

モズならではの習性で、はやにえという言葉を聞いたことはないでしょうか?
それを目にしたら叫び声をあげるか固まってしまうかもしれないという、奇妙な行動でもあります。

見た目的にはかわいいのですが、そんな姿からは想像できないような習性を持つモズについて、その特徴や食性、もちろん「はやにえ」についても詳しくご紹介しましょう。

モズの生態や特徴は?


モズはスズメ目モズ科に属する鳥で、日本では全国の平地から低山地の林の周辺、農耕地、河川敷など開けた環境を好んで繁殖します。

大きさはオス・メスともに全長19~20㎝くらい、スズメよりも一回り大きなサイズですが尾羽はやや長めです。

オスの喉や頬は淡褐色で尾羽や翼は黒褐色、顔には太くて黒い線があり翼には小さな白斑があります。

メスはオスとは違い全体に茶色っぽく、腹部にはウロコのような模様があります。

モズを漢字で書くと「百舌鳥」ですが、これは百の舌を持つという意味があります。

モズは縄張り争いのためのさえずりである高鳴きのほかに、他の鳥を真似るような声を出すことがあり、しかも多くの種類の声真似をするといわれています。
実際には100種類も声真似をすることはないようですが、モズを観察しているとさまざまな鳥の声真似を聞くことができるといいます。

関連記事:モズの観察ポイントを紹介!色合い、巣作りの特徴は?

モズの分布

モズは日本以外にも中国の東部から南部にかけて、朝鮮半島、ロシア東南部などに分布しています。

日本では北海道・本州・四国・九州・沖縄とすべての地域で見ることができますが、本州と四国、九州では留鳥(年間を通して同じ場所に生息している鳥)で、北海道では夏鳥、沖縄では冬鳥とそれぞれの季節に見ることができます。

生息環境は、平地から低山地の林の周辺や農耕地、河川敷などです。
観察する場合、高い木の上などに注意してみましょう。

モズは周囲を見渡せる高い木のてっぺんが好きで、獲物を見つけるためにじっと止まっている姿がよく見かけられます。

モズ科特有の習性・はやにえとは?


はやにえとは、捕らえた獲物を小枝や有刺鉄線のトゲなどとがったものに串刺しにするというモズ科の鳥の習性です。

人の目の高さに串刺しにすることが多いので、昆虫やカエルなどの無残な姿を目にしてびっくりしたという人も多いのではないでしょうか。
カラカラに乾いてしまったものでもぎょっとするものですが、時おりまだ生きて動いているものも見つかるといいます。

はやにえは獲物を食べやすいように固定させるため、あるいは保存しておくために行うのではないかなどいろいろ説がありますが、本当の理由はまだ分かっていないのだそうです。

海外でのモズの別名は、ドイツでは「絞め殺す天使」、イギリスでは「屠殺人の鳥」と物騒なものばかりですが、これははやにえを行うことから名付けられているようです。

モズの食性

モズの食性は動物食、バッタやカマキリ、コガネムシなどの昆虫やクモなどの節足動物が主な獲物になりますが、カエルやトカゲ、時にはネズミや小鳥なども襲って食べるといいます。

スズメくらいの大きさで見た目は愛らしいのですが、くちばしの先端はタカやワシといった猛禽類のような形をしているので、捕らえた獲物を引き裂いて食べることができます。

モズの鳴き声・さえずり


モズは「キチキチ」「ギチギチ」「キョンキョン」などと鳴きます。

9月~11月頃に甲高く「キーィキーィ」と鳴くことがありますが、これはモズの高鳴きと呼ばれるさえずりです。
この高鳴きは越冬のための縄張りを確保するため、威嚇のために出すといわれています。

また、モズは他の鳥の声をまねることもあり、コムクドリやオオジシギ、ビンズイなど多くの種類の声真似をすることが確認されています。

声真似の際はあまりくちばしを開かず小声で鳴くので、高鳴きとは違い聞き取るには耳を澄まして神経を集中することが必要かもしれません。

大きさ

モズは全長19~20㎝程度で、同じスズメ目のスズメよりも一回り大きいサイズです。
オスとメスの大きさにはっきりと差はないようで、つがいを観察するとオスの方が多少メスよりも大きかったり、逆にメスの方が大きい場合もあるといいます。

まとめ

モズがなぜはやにえを行うのか、まだはっきりとは分かっていないといいますが、彼らなりの理由があっての行動であることだけは確かです。

はやにえで犠牲になっている昆虫やカエルを観察してみると、見事に急所を貫通していることが多く、一見残酷に思えますが、急所を一刺しするのなら無駄に苦しむこともないでしょう。

はやにえの本当の理由はモズに聞かなければ分かりませんが、残酷だと思うのは人間だけなのかもしれませんね。

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