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コスモスがよく似合う?ノビタキの観察ポイント~鳴き声、食性、オスとメスの違いを紹介!

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一度はコスモスと一緒にフレームに納めたい、と愛鳥家や写真家たちの間で言われるノビタキ。

特に珍しくもなく、特別美しい外観をしているわけでもないのに人気があるのですが、ノビタキの魅力というのはどこからくるのでしょうか。

色々な植物や花の上に止まってくれる鳥だから
さえずりが美しいから
季節によって体の色が変化するから

理由は様々ですが、彼らを見かけるとつい写真を撮りたくなってしまう人が多いようです。
今回はそんなノビタキの生態などを詳しく見ていきましょう。

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ノビタキの生態・特徴


ノビタキは、スズメ目ツグミ科に分類される鳥です。
全長約13cm、体重は約15gとスズメよりも小さく小柄です。

ユーラシア大陸の中部や西部に生息し、日本では夏の間本州の中部以北で見ることができます。

基本は夏鳥で冬になると中国南部や東南アジアなどに越冬しますが、西日本~南西諸島ではまれに越冬個体が見られるようです。

また近年の研究では、本州を通らずに直接大陸へ渡り、人口の多い中国東部の華北平原を経由して越冬地のインドシナ半島や中国南部に辿り着く事が分かったと日独豪の研究チームが発表しています。

オスは杭の上などで美しい声で囀り、ヒナが生まれるとオスメス両方で子育てをするようになりますが、普段は基本的に単独で行動しています。

そして、冬と夏で羽毛の色が変わるのもノビタキの特徴です。
オスとメスでも色合いが違う為、観察する楽しみも多くある鳥です。

観察のポイント


「ノビタキ」と言う名前は、主食の昆虫類を求めて野原によくいるヒタキの仲間という意味を表しています。

その名の通り野原によくいる鳥で、開けた環境が好きなので姿を見ることは難しくありません。

東北~北海道では平地から高山帯までの広い範囲の草原などで見ることができ、本州中部以南でも各地の河川敷や湖沼の湿地などに現れ、河原の草地でも見られます。

草原や川原など開けた場所や、杭の上などに止まってエサを探しているので比較的見つけやすいでしょう。

基本的に臆病な鳥なので本来人間には決して近付かないですが、近くに寄って来て、いつまでも鳴いている時があります。
そういう時は殆ど巣が近くにある時で巣やヒナを守ろうとしているので近寄らずにその場を離れてあげて下さいね。

鳴き声


地鳴きは「ヒッ、ヒッ」や「ジャッ、ジャッ」と鳴き、うぐいすの地鳴きのようにも聞こえます。

さえずる時は「ピーチョ、チョー」「ヒーヒョー、ヒョロリー」と高原の空気のように澄んだ美しい声で鳴きます。

日本に渡来してすぐの5月上旬の頃はまだ草原の植物が伸びていない為、木の枝などに止まってさえずります。
植物が成長すると枝から降りて、草原の植物の上や杭の上など見晴らしのいいところに止まってさえずります。

このさえずりはオオルリに似ているとも言われていますが、ノビタキが鳴く時は2~3つの節を一つの歌として一回鳴き、少し間をおいて同じ調子で繰り返して鳴くようです。

関連記事:オオルリは幸せの青い鳥?特徴のある鳴き声・生態や分布、生息地はどこ?

6月下旬にはぴたっと鳴かなくなってしまうので、さえずりを聞きたければ4~6月の終わりまでの間に探すのが良いでしょう。

メスとオスの違い

ノビタキはオスとメス、また夏と冬で羽の色が大きく変わります

どちらもふっくらと丸みを帯びた胴体が可愛らしい印象ですが、オスは夏の間は頭から背面が黒色をしています。
胸より下はオレンジ、下腹は白色です。

一方、メスは夏の間は頭から背面が褐色ですが、頭や背の一部に焦げ茶色の模様があります。

胸部から腰にかけて薄いオレンジ色~褐色のグラデーション、くちばしと足は焦げ茶色になります。

冬になると両者ともに全体的に薄いオレンジ色に変化します。喉がオスは黒っぽくなり、メスは白色です。

オスは背面や翼に黒色が混じり、メスはオスよりも褐色の強い色合いになります。

また、幼鳥はオスでもメスの成鳥に似た色合いで、翼の縁が白色なのが特徴です。

ノビタキは季節や性別、年齢によっても見た目が違ってくるので、見かける時期によっては全く別の鳥にも見えてしまう事もあるのだとか。
注意深く観察して見つけて下さいね。

食性・餌

ノビタキは様々なものを食べます。

主に昆虫や小型のトカゲなどを食べているほか、草の穂先や植物の種子も食べる雑食性です。

昆虫ではコガネムシ、蛾や蝶類の幼虫や成虫、カメムシ、ハチ、ハエ、バッタ、カマキリ、カゲロウなどを好んで食べています。

個体により好物に偏りがあり、あるつがいの巣にはイモムシだけを運び、別のつがいはバッタだけを運んでいた、といった報告もされています。

捕食する時は草原の中で潅木の枝の上や枯れたススキなどの茎の上など目立つ所に止まっていて、そこから飛び立って幅広いくちばしを使って見事に捕獲します。

動きは俊敏で、こういったフライングキャッチが得意な鳥でもあります。
また、目視で対象を見つけ、地面を歩いてついばむ方法をとることもあるようです。

まとめ

とても小さく見た目もスズメに似ているため、よく見ないとスズメだと素通りしてしまって気がつかない事もありますが、もしかするとそれはノビタキかもしれません。

ノビタキは漢字で野鶲と書き、その名の通り見晴らしがよく開けた原野を好む鳥なので、近くの草薮や低い潅木の一番上を見るとよく止まっていますよ。

しかし都市開発による環境の変化で自然の原野が少なくなっているため、その数も現在は減少傾向にあります。

原野がなくなる事はノビタキのような草原性の鳥には死活問題となってきます。
少しでも彼らが安心して暮らせる環境を残していきたいですね。

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