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ノジコ 夏鳥

ノジコ観察のポイントは?よく似たアオジとの見分け方、生態や鳴き声、分布も詳しく解説!

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野鳥についてかなり詳しい、観察にもよく出掛けているという人でも、残念ながらまだ見たことがないという鳥もいるものです。

今回、紹介するノジコもその中に含まれることの多い野鳥ではないでしょうか。

ノジコという鳥は滅多に見ることができない鳥で、特定の場所でしか生息しないといいます。

冒頭の画像を見て、「この鳥なら見たことがある!」と思う人もいるかもしれませんが、それは実はノジコのそっくりさんかもしれません。

今回はそんなちょっと「謎」な鳥・ノジコについて、生態や特徴、間違いやすい鳥との違いについてくわしく解説しましょう。

ノジコの生態・特徴


ノジコはスズメ目ホオジロ科ホオジロ属に分類される鳥で、全長は13.5~15㎝とスズメと同じくらいの大きさです。
繁殖期のオスは頭部が灰色がかった黄緑色で、体上面は黄緑色がかった褐色に黒色の縦斑がありますが、非繁殖期には全体的にくすんだ色になります。

メスはオスに比べて体色が淡く、黒い縦斑はオスよりも多く非繁殖期には全体的に茶色味が強くなりますが、オスメス共に目の上下に白いアイリングがあるのが特徴です。

同じスズメ目ホオジロ科ホオジロ属の「アオジ」という鳥はノジコにそっくりで、よほど野鳥に詳しい人でなければこの2つを見分けることは困難だといわれています。

食性は雑食で、夏季は樹上で昆虫やクモ類を食べることが多く、冬季は地表を跳ね歩きながら種子や昆虫・クモ類を採食します。

ノジコの分布

ノジコは日本のほかに中国、台湾、フィリピン北部に分布している野鳥です。
日本では夏鳥に分類され夏季に本州北部で繁殖し、冬季になると中国東南部やフィリピン北部へ南下し越冬します。

日本の準固有種であり日本でしか繁殖しないという貴重な鳥で、分布は限定的です。
繁殖期は中部地方以北の平地から山地の森林に生息していますが、それらの生息地に共通することは湿潤な環境であること、藪がある低木林だということです。

また、本州西部以南では越冬する個体もいますが、越冬地として選ぶのは標高1500mまでの低木の密生した環境や草地、農耕地などです。
分布が局地的であり、特定の地域に高密度で繁殖しているのが確認されています。

ノジコの観察のポイント


実は、ノジコは環境省の準絶滅危惧種に指定されている鳥で、数が減少している貴重な存在です。

繁殖していると確認されているのは世界で日本だけで、東北から中部地方に生息しているのですが、その地域内ならどこに行っても見られるという鳥ではありません。

しっかりとノジコを観察したいのなら、生息密度の高い地域に行くことが重要で、言い換えるならば、特定のエリアに足を運ばないと観察は難しいです。

なお、特に生息密度が高くノジコが観察しやすい地域は、新潟県の上越地方から中越地方になります。

繁殖のために藪を利用し巣を作りますが、採食やさえずる場所として高木を利用するため、森林と藪が隣接している場所を探してみましょう。
よく似た鳥のアオジは警戒心が強く観察は難しいといわれていますが、ノジコはアオジよりも警戒心が強くないので観察はしやすいようです。

野鳥に詳しい人でもノジコとアオジを見分けることは難しいといいますが、ノジコだとはっきり分かる特徴のアイリングを確認することができれば、見分けることは可能です。

観察には離れた場所からでもそのアイリングを確認できるよう、双眼鏡は必要ですね。

ノジコの鳴き声


ノジコのさえずりは、ホオジロやアオジに似ています。

「チョンチョンチーチュチュチュチー」などと聞こえますが、ホオジロに比べると華やかで、アオジのように耳にキンキン響くような不快な感じはしないといいます。

時おり鈴を転がすような声も入り、とても上品で美しいのですが、生息地によって節が長くなったリ複雑だったり、地域差があってアオジとの区別がつかない場合もあるのだとか。

ノジコとアオジは同じ地域で生息していることもあるのですが、そういう場合はお互いに影響しあい、さえずりも似てくるのだそうです。

さえずりはオスのみですが、地鳴きの「チッ、チッ」という声はオスメス共通で、これはアオジとそっくりなので地鳴きだけで区別することは困難だということです。

ノジコとアオジの違い

ノジコとアオジは同じスズメ目ホオジロ科ホオジロ属の鳥で、体色などがよく似ているため見分けることが難しいといわれています。

ノジコは全長14㎝前後であるのに対し、アオジは約16㎝なのでノジコの方がやや小さいサイズになりますが、並べて比較しないと分かりづらいのではないでしょうか。

さえずりはノジコの方がやや早口で、アオジのさえずりは前半部分がやや間延びすることで区別ができるとはいいますが、じっくりと聞き比べないと違いが分からないかもしれません。

やはり、両者の明確な違いは見た目になります。

まず一つはノジコの目の周りにある白いアイリングです。
これはノジコ特有のものでアオジにはありません。

二つめは体の模様で、ノジコは胸に縦斑がなく脇にだけ縦斑があります。

そして何より最も違う点は、アオジが比較的、目にする機会が多い鳥であるのに対し、ノジコは生息地が限定的で生息数が少なく、あまり頻繁に見ることができない珍しい鳥だということです。

関連記事:美しいさえずりが特徴のアオジ!生態や観察ポイント、ノジコとの違い、見分け方は?

まとめ

よく似ている鳥であるアオジはどこにでも生息しているのに、ノジコの方は年々減少していて絶滅が危ぶまれる鳥だというから心配ですね。
いる所には本当にたくさんいて、どこを見てもノジコだらけという地域もあるのだとか。

生息地が限定的ということは、繁殖に適した場所が少なくなっているからではないでしょうか。
エサとなる昆虫や種子が豊富で、安心して営巣できる環境を増やすことが、準絶滅危惧種のノジコを絶滅から救うカギになるのかもしれません。

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