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オナガは鳴かなければ可愛い鳥?食性、生態、観察のポイントは?

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オナガは名前の通り尾の長さが特徴の鳥です。

体の大きさと同じ、もしくはそれ以上の長い尾を持ち、頭は黒く、灰色の体色にグラデーションがかった薄い青色の羽と尾がとてもきれいです。
まるで墨絵や日本画のような美しさが最大の魅力でもあります。

日本では関東をはじめとした東日本を中心に生息をしており、市街地でも見かけることができます。

今回はオナガの魅力について紹介していきます。

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オナガの生態・特徴


オナガはスズメ目カラス科で、一年中同じ地域で生息している留鳥に分類されています。

日本では、関東甲信越地方や東北地方など東日本で生息し、北海道や西日本には生息していません。

秋から翌春にかけて、8羽から多い時で30羽程度の群れを形成する習性があるのですが、まとまって飛んでいく姿は美しいの一言に尽きます。

基本的に木の実や昆虫、クモなどを餌としているのですが、秋になると柿などの実の成る木に群がっている様子も観察できます。

そして、春になると群れを離れてツガイで子育てをします。

ツガイで繁殖活動をしますが、群れの行動の範囲内に作ることが多く、他の巣と数メートル程度しか離さずに作ったり、敵に襲われると集団で巣を守る行動もとるという特徴もあります。

ツガイになっても群れで助け合うというのはオナガならではの習性なのかもしれません。

分布

オナガの分布は他の野鳥に比べて特徴があります。

日本をはじめとして、中国北東部、朝鮮半島、アムール川流域などユーラシア大陸の東西両端に分かれて分布していて、イタリアのあるイベリア半島でも生息しています。

とても局所的な分布をしているオナガですが、どのようにしてこのような分布になったのか、はっきりと分かっていません。

イベリア半島と中国にてオナガの化石が発見されたことで、イベリア半島のオナガは日本のオナガとは別種としての扱いになっています。

日本でも1960年代までは九州北部でオナガの生息が確認されていて、島根県、兵庫県などの西日本にもいたのですが、その後急激に数を減らし、現在では東日本を中心とした地域でのみ生息をしています。

観察のポイント


オナガは秋から春先にかけて群れを作って生活をします。

オナガをよく観察するには、木々の葉の落ちる秋以降がオススメです。

体と同じぐらいの長い尾を持つので、群れで飛ぶ姿はインパクトがあり、美しいです。

ギャーギャーと大きな声で鳴くので、鳴き声を嫌ってオナガに良い印象を持たない人もいますが、それでも魅力的な美しさを持つ鳥です。

カラスの仲間で社会性があり、群れで飛翔する光景はオナガならではのものですし、モビング(偽攻撃)といって敵に向かって大きく鳴いたり、追い立てたりするような行動をすることもあります。

繁殖期の春頃には、オスが他のツガイの子育てをする習性があります。

このように、様々な習性があるオナガですので、オナガのどのようなシーンを観察したいかによって観察時期を考えることも必要かもしれません。

群れで過ごしているのを観察するなら秋から春にかけてモビング等、他の鳥に対して攻撃的な部分が見たいなら繁殖期である春以降とにかくオナガの姿を見るなら冬といった具合です。

東日本でしたら東京など都会や住宅地でも、ちょっとした公園、雑木林があればオナガと出会うことができます。

鳴き声


オナガの鳴き声は「ギューイギュイギュイ」「ギーギー」「ゲーゲー」などと表現されます。

カラスと同じぐらいの声量があり、うるさく感じる人もいるようです。

見た目の美しさに反して濁った声で鳴くので、オナガを苦手に感じる人もいます。

野鳥の鳴き方は、ヒバリのように飛びながら鳴くもの、ハクセキレイのように飛んだ瞬間に鳴くものと様々ですが、オナガは木々の間を移動しながら、枝先に止まった時に鳴くことが多いようです。

あまり長い距離を飛ぶことはせず、短い距離を飛びながら移動します。

カラスを追いかけ回す?

カラスより体の小さいオナガですが、ヒナや卵を狙いに来たハシブトガラスを追いかける姿が良く見かけられます。

カラスだけでなく、敵になりうる鳥などに対して群れで鳴きわめくなど、攻撃するふりをしてけん制します。

特にオナガはツガイとは別のオスが子育てを手助けをします。
この習性は専門用語でヘルパーと呼ばれますが、この時にオスがけん制しています。

また繁殖期は群れを解散して子育てを行うのですが、群れの行動範囲の中で子育てをすることが多く、集団繁殖をしているように見えることもあります。

こうした追い回し、けん制することをモビング(偽攻撃)と呼びます。
モビングは他の野鳥でも似たような習性をもつものがいます。

食性・餌

オナガは雑食なので、昆虫や木の実、果実など幅広い食性を持ちます。

繁殖期は木の上で採食することが多いようですが、繁殖期以外つまり秋~春先にかけては地上で採食する姿も見られます。

市街地などで柿の木などがあるような場所で群れて食べたりしています。
メジロやシジュウカラなどの他の野鳥を追い払ってまで食べる様子も観察されています。

オナガが生息する地域では、庭先に餌台を設置すればやってきます。
ひまわりなどの植物の種子よりも柿などの果実に寄ってくる傾向が強く、やはり餌台でもほかの野鳥を追い払って食べてしまうようです。

まとめ

かつて生息していた西日本でも、今はもう姿を見ることができません。

西日本の愛鳥家は、オナガを観察するために関東や東北地方へ出かけることもあるようです。
「鳴かなければ綺麗な鳥だね」と言われることもあるようですが、繁殖期である春にはキュルルルとかわいい声で鳴きます。

見た目や鳴き声だけでなく、その習性にも特徴と魅力があるオナガです。ぜひ一度観察してみてください。

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