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ルリビタキ 漂鳥

瑠璃三鳥の一つ、ルリビタキは幸せを呼ぶ青い鳥~鳴き声、分布、オスとメスの色の違い

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コルリ、オオルリと並び瑠璃三鳥に数えられるルリビタキ。
小柄な鳥でありながら、ハッとするような澄んだ瑠璃色に心を惹かれます。

この美しい鳥は、季節に応じて日本中で見ることができます。今回はこの幸せの青い鳥の特徴や魅力を紹介していきます。

ルリビタキの生態・特徴


ルリビタキはスズメ目ヒタキ科の漂鳥です。
漂鳥は、季節に応じて生息地域を変える鳥のことを指すのですが、ルリビタキは四季に応じて日本中を移動します。

北海道や本州・四国の標高の高い場所で夏を過ごし、関東より南の地域で冬を越すのですが、特に亜高山帯の針葉樹林で夏を過ごすことが多く、林内でエサをついばみます。
冬の始まりのころから春までは平地の雑木林などでも見かけることができるので、季節によっては住宅地のそばでも見かけることができます。

ルリビタキは日本だけでなくユーラシア大陸を中心としてインドやタイ、フィンランド、ロシアなど世界各国に生息しています。
夏はヒマラヤ山脈などの涼しい地域で繁殖をし、冬になると南の暖かい地域へ移動します。

ちなみに日本にいるルリビタキは、太平洋や日本海を渡ることなく、日本の中を移動して暮らしているとされています。

ルリビタキはオスとメス、それぞれが単独で生活をします。
鳥の種類によっては、冬の間だけ敵から身を守るためやエサを探しやすくするためなど、様々な理由で群れをつくることがありますが、ルリビタキはそうした習性はありません。

瑠璃三鳥に共通してオスとメスの色の違いがあります。
色の違いについては後程詳しく説明をしますが、きれいな瑠璃色をしているのはオスだけです。

また、ルリビタキは、澄んださえずりが特徴で、五感を刺激するような美しさが、ルリビタキの最大の魅力でもあります。

分布


ルリビタキは季節に応じて全国で見ることができます。

晩秋もしくは冬の始まりから春にかけては平地の雑木林や林などで生活し、夏になると関東以北、北海道などの標高1500m以上の比較的、寒冷な地域で繁殖をします。

冬は関東以南の暖かい地域に南下して冬を越すのですが、寒い時期になると、関東をはじめ、中部、中国、四国、九州など、様々な地域で観察された例があります。

夏の繁殖期は主に亜高山帯の針葉樹林で見かけることができますが、繁殖地に戻ったばかりの初夏の頃は、その姿を見つけるのは少し難しいかもしれません。

オスは、なわばりの主張や確保、メスへのアピールでよくさえずります。
オスの鮮やかな瑠璃色は、一見よく目立ちそうですが、森の中では背景と紛れて探しにくいこともあります。

ひとしきりアピールが終わると、木の中ほどに下りてくるようになるので、その頃合いをみて観察をすると良いかもしれません。

観察するのは難しい?

ルリビタキは条件さえ合えば、観察することができます。

繁殖シーズンの森ではルリビタキの声で溢れます。
高い木のてっぺんに居る姿はなかなか見ることが難しいですが、木の中ほどにいる際は見つけやすいです。

頻繁にさえずる鳥なので、鳴き声のする方向をよく観察してみてください。

平地に下りてくる時期は、林や藪の中にいる傾向があるので、そうした環境を探すと出会えるかもしれません。

樹木や茂みのある公園でも見ることができます。
過去には東京の新宿御苑でも観察例があるので、なかなか標高の高い場所まで出かけることが難しい人は、参考にしてみてください。

鳴き声・さえずり


「ヒョロヒョロヒョロ…」「キョロキョロキョロリ…」
ルリビタキのさえずりは、高く澄んだ声が特徴です。

森の中を響き渡るような声は、どんな人でも足を止めてしまう魅力があります。

オスはなわばりを主張するとき、オス同士で鳴きあったり、追いかけあったりするのですが、これは互いのなわばりを主張したり確認したりする行為だと考えられています。

さらに、さえずりとは別に、繁殖に関係のない時に鳴く鳴き声として「地鳴き」というものがあります。

ルリビタキの地鳴きは、ヒタキ科に多い「ヒッ、ヒッ…」や「ギッ…、ギッ…」です。
この声が聞こえたら、林床や倒木の上を軽やかに跳ねるように移動するメスの姿を見られるかもしれません。

オスとメスの色の違い

ルリビタキの名の通り、オスの瑠璃色が大きな特徴です。

オオルリよりも明るい青は、高原の青空のように澄んだ色をしています。
頭から尾にかけては青、お腹は白、わき腹の部分は鮮やかなオレンジ色です。

縄張りの主張の際は、この白いお腹を見せつけたり、オレンジ色のわき腹を逆立ててアピールすることもあります。

一方、メスは全体的にオリーブ色で、尾が薄い青、わき腹にオレンジがかすかに入ります。

オスとメスで色が全く違うのがルリビタキの特徴ですが、若いころはオスもメスも似た姿をしています。

その理由はオスの羽色は、2~3年かけて瑠璃色になるからです。

そのため、森の中で若いオスがさえずっていると、まるでメスがさえずっていると勘違いする人が多いですが、若いオスでもわき腹のオレンジ色はメスの色よりもはっきりと濃く表れるので、しっかりと身体の色が確認できれば見分けは可能です。

瑠璃三鳥、コルリ・オオルリとの違いは?

ルリビタキとコルリ、オオルリとの違いはいくつもあります。
それぞれ綺麗な瑠璃色が特徴ですが、よく見ると瑠璃色の濃さやそのほかの羽色の違い、生息環境の違いがあります。

見た目の違い

まず大きさですが、コルリはルリビタキとほぼ同じ大きさで、オオルリはそれよりも一回り大きい鳥です。
どれもスズメ程度の大きさとされていますが、14cm~16cm程度の大きさです。

さらに、オスの羽色の違いもあり、コルリはお腹が真っ白で、頭から尾にかけての濃い青と長い脚が特徴です。

オオルリは頬から喉元が黒く、お腹が白、頭から背中にかけて濃い青です。
喉元の黒が瑠璃色の濃さをより深くしています。

生息環境の違い

それぞれが住む環境ですが、コルリもオオルリも夏鳥として日本にやってきます。

コルリは中部地方や東北、北海道などの地域に飛来します。
ササが繁った森で繁殖を行うのですが、ルリビタキのように樹上でさえずったりすることはなく、藪の中などの地表近くで生活をしています。

オオルリは全国の渓谷や渓流、山地の沢の近くで繁殖を行います。渓流沿いの木の上やてっぺんでさえずります。

瑠璃三鳥というグループに分類されますが、見た目、生息環境それぞれに違いがあります。

食性

ルリビタキは雑食です。

森の地面をちょこまか歩き、たまに跳ねるように移動しながら地表の昆虫やクモなどの節足動物、果実などを食べています。
まれに森の中を飛んでいる昆虫を捕えて食べることもあります。

大きさ

体の大きさはスズメと同じ程度の大きさで、オスメス共に14cm程度です。
黒い眼が可愛らしく、細い脚は華奢な印象を与えます。

オスとメスの違いは羽の色程度で、大きさやそのほかの見た目にほとんど違いはありません。

まとめ

瑠璃三鳥のルリビタキは、夏山登山をする人にとっては馴染みのある鳥です。
山登りで疲れた時、また高原の森を散策しているときにその声を聴き、姿を見るととても癒されることでしょう。

青い鳥は幸せを運ぶと考えられていますが、ルリビタキはどんな人も幸せな気分にしてくれる素敵な鳥です。
そんなささやかで贅沢な幸せを探しに、ルリビタキに会いに行ってみてください。

-ルリビタキ, 漂鳥

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