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ツグミのさえずり、鳴き声を日本で聞くのは難しい?大きさ、食性は?

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あなたはツグミという鳥の名前を聞いて、すぐに思い浮かびますか?

ツグミは大柄な丸っこい姿をし、美しい羽色が特徴的で、愛好家の中ではファンの多い鳥です。

ところが、果物が大好物なため、果樹などを襲ってしまい、農家の人たちからは厄介な鳥として、かつては「かすみ網」でツグミを捕獲し、食用として処分していた時期もありました。

今回はそんな悲しい歴史を持つ「ツグミ」の食性、大きさ、さらには鳴き声を聞くのが理由について、ご紹介したいと思います。

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ツグミってどんな鳥?


ツグミは、スズメ目ヒタキ科ツグミ亜科の野鳥です。

くちばしから尻尾の先まで約24cmほどで、翼を広げると約39cmにもなり、わりと大柄な鳥です。
何といっても、お腹の丸さ加減がとてもかわいらしく、見ていて見飽きない鳥の一種です。

シベリアで繁殖するのですが、その中でもごくわずかのツグミが日本に越冬のためやってきます。

またツグミは、羽の色に個体差が見られるのも特徴の一つです。
同じ模様はないと言われるくらい、バリエーションに富んでいますが、大まかな特徴は以下のとおり。

・ 頭の上から首の後ろまでほぼ黒褐色。
・ 目から頬にかけて、茶色の過眼線が見られる。
・ 背中は基本的に褐色。
・ 喉から胸にかけてはほぼクリーム色をしている。
・ 胸に斑点模様があるが、個体差が激しく多彩である。

特に胸の斑点に関しては、先ほども書いた通り個体差が激しく、白いお腹にうろこ状の黒褐色の斑点がある場合や、褐色のお腹に白い線がある場合、斑点も全体にある場合や、ごく一部にしかない場合など本当に様々です。

そして、この個体差の激しい斑点で、専門家の方たちは個体識別を行っています。

関連記事:身近にいるのに知られていないツグミ、実際のところはどんな鳥?生態、鳴き声、色合いは?

古くから禁鳥、保護の対象

ツグミは古くから禁鳥指定を受けており、今でいう保護鳥となっています。
その歴史は古く、江戸時代から存在しています。

江戸時代から禁鳥指定を受けていた鳥として有名なものは鶴や白鳥で、もし鶴一羽を密猟した人がいるとしたら、その村の人たち10人が処刑されたなんていう逸話があるくらい、禁鳥制度の決まりは厳しいものでした。

そして、明治維新とともに禁鳥制度がなくなり、鳥類が乱獲されるようになったため、新たに保護鳥制度が設けられました。

ツグミも禁鳥制度の対象の鳥でしたから、もちろん狩猟は禁止されており、見つかれば大変な罰を受けなければならないにも関わらず、一部の地域では大量のツグミを一網打尽にする「カスミ網漁」が行われ、焼き鳥にして食べていました。

今となれば幻の味ですが、またこれが美味しかったといいます。

食性


ツグミは雑食の鳥です。
そして、餌をとる方法がとてもユニークなことでも有名です。

そのユニークなエサの取り方が、ポッピングという方法です。

このポッピングは、ツグミ独自のスタイルで、両足を揃えて数歩ピョンピョンと歩き、体を45度に傾けて静止し、そしてまた両足を揃えてピョンピョン歩くことを何度も繰り返します。

これは、ツグミがエサを探している時に行う行動で、それとともに周囲に危険はないかの確認もしています。

このポッピング行動をしながらツグミは、土の中にもぐっているミミズやクモ、昆虫などの生物や熟したカキなどの果実、ネズミモチやハゼ・カラスザンショウなどの木のみを食べます。

そして、一番たくさん食べる時期は春頃で、この時期になると、越冬し北上する前に出来るだけのエネルギーを体に溜める必要があるために餌をたくさん食べるので、エサ探しに熱中する姿を見ることが出来ます。

鳴き声を聞くのは難しい

日本へは越冬のためにやってくるため、国内でツグミの鳴き声を日本で聞くことは難しいです。

なお、ツグミという名は、日本国内ではほとんど鳴く様子を見ることが出来ず、「口をつぐんだ鳥」というところから名付けられたとされています。
他にも夏になると渡ってしまい、鳴き声が聞こえなくなるところから「ツグミ」となったという説もあります。

ツグミの声が聞くならば、ロシアなどの繁殖地へ出向くしかないとされ、逆に国内でツグミの鳴き声を聞くことができた人は、本当に貴重で幸運でもあります。

大きさ

ツグミの体長は約24cmで、翼を広げると約39cmあります。

既に説明した通り、翼を広げると大きな印象があります。

大きさで言うと、スズメとハトの間くらいで、程よい大きさです。

体重は日本に渡ってきた時は約75gですが、北方へ帰るときは約100g前後と、とても大きくなります。

これだけエネルギーを溜め込まないと、シベリアと日本(何千キロ)を渡来することが出来ないのですね…
「渡る」という行為がどれだけ過酷なものなのか、こういった部分でも分かっていただけると思います。

まとめ

ツグミは、寒さとともに日本にやってくる「冬の使者」と言われています。

ツグミを観察する際は、ムクドリと一緒に行動している場合も多いので、まずは年中群れているムクドリの中にツグミが混じっていないかを観察する方法で探してみることをオススメします。

ツグミに会えるのは、息が白くなる本当に寒い時期です。
でも、ツグミをはじめとする冬鳥は、遠いシベリアなどから一生懸命翼を羽ばたかせ、森を超え、山を越え、海を越え、何カ月もかけてはるばる日本にやってきます。

そんな命がけの長旅をして日本にやってきてくれる鳥たちに会いに、出掛けてみてはいかがでしょうか。

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