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ツグミ 冬鳥

身近にいるのに知られていないツグミ、実際のところはどんな鳥?生態、鳴き声、色合いは?

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ツグミは秋の訪れとともに日本にやってくる冬鳥です。

鳥にあまりくわしくない人でも、芝生や田畑で地面を掘り返したり、ナナカマドの実を食べたりしているスズメより大きい茶色の鳥、と言えば見覚えがある人は多いのではないでしょうか。

ということで今回は、身近にいながら意外と知られていないツグミの特徴や生態についてご紹介します。

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ツグミの特徴・生態


ツグミはスズメ目ヒタキ科ツグミ属の鳥です。
大きさは全長24cm、翼を広げると39cmになります。

ツグミの名前の由来は、日本ではさえずりをしない(口をつぐんでいる)ことからツグミと呼ばれるようになったという説と、ナナカマドなどの実をつついて食べるので、「突く実」がにごってツグミと呼ばれるようになったという説など、諸説あります。

止まっている時、斜め45度の角度で胸を大きく反らす独特の姿勢が特徴的です。

好物のミミズや昆虫を探して草地や芝生の上を小走りで移動し、くちばしで土を掘り起こして捕まえます。
この時、チョコチョコと小走りしては止まり、また小走りして止まり、をくり返すのですが、このような動きをするのは、タカやワシなどの猛禽類に襲われないよう常に辺りを警戒しているためです。

時にピョンピョンと跳ねるようにして動くこともあります。

また、柿などの果実や、ナンテン、ナナカマド、ピラカンサなどの木の実も好物で、虫が見つからない冬場はむさぼるように食べています。
繁殖のため北に渡る前は、渡りの体力をつけるため餌を食べる量が多くなり、体もふくよかになります。

越冬のため飛来して間もない頃と、繁殖のため再び北へ飛び立つ前は群れを成しますが、冬場は多くのツグミが単独行動です。

繁殖は、6~9月にかけてシベリア東部からカムチャッカにかけての地域で行い、一度に3~4個産卵します。

ツグミの巣は、主に樹上に作られることが多いのですが、生け垣や民家の納屋に作ることもあります。
材料は、草や枝、動物のふんなどで、内側には苔を敷き詰め、外側は唾液で固めるなどしてお椀型の丈夫な巣を作ります。

ツグミの分布

ツグミは、夏の間は繁殖のためシベリア南部・中部に生息し、寒くなると、越冬のため日本や中国南部、台湾、ミャンマー北部に飛来します。
渡りの経路は2つあり、サハリンや北海道を渡ってくる経路、日本海を越えて北陸へ渡ってくる経路です。

日本に飛来してすぐの頃は山林に群れて生活しますが、やがて寒くなってくると日本のあちらこちらに分散し、特に秋から冬にかけては全国各地で見ることができます。
そして、3月中旬から4月にかけて再び群れを作りシベリアへ帰っていきますが、年によってはゴールデンウィークの頃まで残っていることもあります。

どこで見ることができる?

ツグミは、草が多く生えている田畑や野原、河川敷や公園の芝生などで、歩いたり餌を食べたりしているところを見ることができます。
また、餌の虫や木の実目当てで人家の庭先の芝生や樹木にいたり、電線に止まって休憩しているところもよく見られます。

雑木林で見られることもありますが、体の色合いが樹木に似ていて、探すのが比較的難しいです。

鳴き声


飛び立つときや飛行中に鳴くことが多く、鳴き声は、クイックイッ、キュッキュッ、ギュッギュッ、と短く大きめの声です。
よく茂ったやぶや雑木林をねぐらにしており、ねぐら入りする前の夕暮れ時には頻繁に鳴きます。

こうしたツグミの鳴き声は地鳴きでさえずりはとても美声ですが、秋冬は繁殖期ではないため日本でさえずりを聞くことはできません。
まれに、北へ渡る前の時期に木の梢でさえずることがあります。

ツグミは多くの種類に分類

日本国内はもちろん、世界にはいろいろなツグミの仲間がいます。
以下は主なツグミの種類です。

・クロツグミ
・トラツグミ
・ハチジョウツグミ
・ウタツグミ
・ノハラツグミ
・ヤドリギツグミ
・ワキアカツグミ
・モリツグミ
・チャイロコツグミ

色合い


全体的に茶色や黒を基調とした地味な色合いで、翼が赤茶色、目の上には白い眉毛のような毛が生えています。
オスは茶色い部分が濃く、メスは茶色い部分が薄い色合いになっています。

お腹の模様は白と黒のまだら模様ですが、この模様は個体差が激しく、全体がまだらになっているもの、一部分だけ白黒模様になっているもの、全体的に黒っぽいものなど様々で、同一種であっても個性が際立っています

また、くちばしは黒く、つけ根は黄みを帯びています。

ムクドリと体型がよく似ているため間違われることがありますが、ムクドリはくちばしや足が鮮やかな黄色であるのに対し、ツグミはくちばしが黒、足が薄茶色と地味な色合いをしているので、くちばしと足を見れば簡単に見分けがつくでしょう。

まとめ

ツグミは、日本に渡ってくる冬鳥の中でも特に数が多く、日本各地で見ることができますので、とても親しみを感じる鳥です。
また、地面を小走りしたり、跳ねるように動く姿は何とも愛らしいものがあります。

春先の渡前の季節は、蓄えもかねて餌を食べることに一生懸命で警戒心が薄れていますので、そっと近づけば間近で見ることができます。
もしツグミを見かけることがあったら、その愛嬌ある姿を観察してみてはいかがでしょうか。

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