様々な種類の野鳥の生態、特徴、鳴き声などを写真付きで紹介しています。

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ヤマシギはダンスが得意?生態、鳴き声、食性は?

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ヤマシギと聞いて、どんな野鳥かすぐに思い浮かぶ人は多くないと思います。住みかが山林であり、身近で見ることができない野鳥だということもあるでしょう。でもそれだけでなく見つけにくいという特徴を持っている野鳥でもあり、目にする機会はめったにないといいます。

また、海外では「ある理由」で大人気、血眼になって探すだけの価値がある野鳥なのだとか。
そんなヤマシギについて、生態や特徴、食性や鳴き声など詳しくご紹介しましょう。

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ヤマシギの生態


ヤマシギはチドリ目シギ科ヤマシギ属に分類される鳥で、全世界のヤマシギ属は8種類存在しますが、ヤマシギはそのうちの1種になります。

日本では全域で見ることができる鳥ですが、北海道では夏鳥、中部、東北地方では留鳥、本州から南西諸島にかけた西日本の地域では越冬期に渡来する冬鳥になります。

名前の通り山林に生息する鳥で、シギとしては中型の全長約35㎝、ずんぐりした体型と長くてまっすぐ伸びたくちばしが大きな特徴です。

目がかなり後方についているため、視界はなんと360度もあります。
頭部には黒褐色の太い横縞が4本ありオスメス共に体色が同じで茶褐色で、生息地である森林の落ち葉に隠れると保護色のため見つけることは困難です。

また、ヤマシギは狩猟鳥に指定されており、食用にされてきた鳥でもあります。
フランスではジビエとして大変人気が高く、乱獲されたため今現在は禁猟となっているのだとか。味はとても美味しく、富裕層には人気があります。

繁殖は4~6月、つがいの形態ははっきりとは分かっていませんが、一夫多妻ではないかと言われています。
巣は樹上ではなく、地上の藪や草むらで覆われたくぼみに浅い皿型につくるのですが、実際に巣をつくるのはメスだけで、1回に2~5個の卵を産みます。

ヤマシギの分布は?

ヤマシギはユーラシア大陸の中緯度地方に広く分布しており、冬季はヨーロッパやアフリカの地中海沿岸、インド、東南アジアなどで越冬します。日本では北海道と東日本、および伊豆諸島で繁殖し、本州から南西諸島にかけた地域では冬季のみ見られる冬鳥です。

シギ類は水辺に生息することが多いのですが、ヤマシギの場合は名前の通り水辺ではなく山や森林、草地、農耕地などに生息しています。
夜行性のため日没後に林内から湖沼畔や水田などに移動しエサを捕獲しますが、薄暗い林間などでは日中もエサを探して歩く姿を見ることができます。

食用にするために乱獲されたフランスのヤマシギも、日本に生息するヤマシギと同種であるとされています。

ヤマシギの鳴き声は?


ヤマシギは秋冬期にはめったに鳴かないですが、繁殖期である4月~6月は林の中で頻繁に鳴くことが多くなります。

鳴くのは夕方、林の上を飛び回りながらボウボウ、ピィジュンなどと鳴いたり、チキッ、チキッと鋭く鳴いた後にウーと低い声を出すこともあります。

ヤマシギが繁殖期に鳴くのは、オスがメスに求愛するフライングディスプレイのためで、メスにアピールしてさえずり、引き付けてから追いかけるという行動がみられます。

秋冬期には繁殖期のような目立った鳴き声は出さないのですが、身の危険を感じた時にグワッと鳴いたり、チーと細い声でなくこともあります。

ヤマシギはダンスが得意?

以前テレビの動物関連番組で、ヤマシギが「謎のダンサー鳥」として紹介されたことがあります。
体を上下させまるでヒップホップダンサーのようなノリの良さ、ダンスをしているようでした。

この奇妙なダンスをする理由はいくつかの説があり、天敵の目をごまかす、あるいは天敵にアピールする、またはエサとなるミミズを地中から追い出すためである、等といわれています。

しかし、このようなノリノリのダンスを披露するのは、同じヤマシギでも「アメリカヤマシギ」であり、日本に生息しているヤマシギとは種類が異なります。

日本ではヤマシギではなくアオシギが、同じようにダンスを踊るといわれていますが、ヤマシギがダンスを踊っているのはまだ確認されていないようです。

ヤマシギの食性は?

ヤマシギの食性は基本的に動物食、地中のミミズを好んで食べるのですが、その際、土にくちばしを差し込み捕獲しています。
他にも、昆虫類や甲殻類、軟体動物などを捕獲することもあり、植物ではイネ科やタデ科の種子を食べることがあります。

エサを探すのは主に日没後ですが、日中潜んでいた林内を飛び立って湖沼畔や水田、畔、河原などに飛来し、地上を歩きながら捕獲します。
薄暗い林間、安全な河畔などでは日中もミミズなどを捕獲することがあります。

ヤマシギの大きさは?

ヤマシギは全長33~38㎝、翼長は20㎝程度でハトと同じ程度の大きさです。
シギの中では体が大きいのですが、他のシギと比べて首と尾が短く、足も短くずんぐりしているのが特徴です。

まとめ

ヤマシギは体の大きさがハトくらいあるので、その大きさなら見つけにくいということはないのですが、体色と羽の模様が保護色となり、生息している林間の地上では枯葉に紛れて見つけることは困難だといいます。

また、目が顔の後寄りについているために、視界は360度あり背後の危険をいち早く察知することができるので、そっと忍び寄ってもすぐに逃げられてしまうでしょう。
運が良ければ山林まで行かなくても、市街地の公園にも現れることがあるので、ヤマシギらしい鳴き声が聞こえてきた時は落ち葉の上を根気よく探してみてはいかかがでしょうか。

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