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ヨシゴイ 夏鳥

擬態が得意なヨシゴイは「アレ」にそっくり!奇妙なポーズに思わずくぎ付け

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パッと見て笑える鳥、何度も見たくなってしまうような鳥を水辺で発見!
その鳥は「ヨシゴイ」、姿かたちもそうですが、身を守るために行う行動がなんとも不思議でおもしろすぎる、と話題になったこともあります。

天敵である猛禽類から身を守るため、真剣に生きているだけなのになぜかおかしい、おもしろい、魅了されてしまったという人も多いといいます。

ヨシゴイの何がそんなに笑えるのか、その姿や特徴、生態について詳しくご紹介しましょう。

ヨシゴイの生態


ヨシゴイはペリカン目サギ科ヨシゴイ属に分類され、日本では繁殖のため夏季にやってくる夏鳥です。

日本に生息あるいは飛来するサギの中では小型で、全長36㎝前後で翼開長は53㎝ほどあります。
渡りの時は空高く飛びますが、生息地ではエサを探すために、葦原や池の上、田んぼなどの上を低く飛ぶ程度です。

体色は上面が褐色で下面が淡黄色の羽毛で覆われており、サギの仲間の中では地味な色合いだといえます。
ヨシやマコモ、ガマ類などが生い茂る水辺に生息しますが、この地味な色合いの体色はそれらの植物の中では保護色となります。

食性は動物食で、水中の魚類や両生類のほか昆虫や甲殻類なども食べます。

ヨシなどの茎につかまりながら水中の獲物を探し、見つけると驚くほど首を伸ばして水面を泳ぐ魚などを素早く捕まえます。

首を伸ばすとその縦縞模様が周囲のヨシにそっくりになるのですが、危険を感じた時も首を垂直に長く伸ばすことで、ヨシそっくりに擬態して身を守ることができます。

また、ヨシが生い茂る水辺ではなく、ハスが繁殖する池などに生息するヨシゴイが、ハスの葉の上をとぼとぼとガニ股で歩く姿はとてもユーモラスで、「まるでおっさんのよう」とネット上でも話題になったことがあります。

ヨシゴイの分布は?どこで見られるの?

ヨシゴイは日本以外に韓国や中国、台湾、タイ、シンガポール、カンボジア、ベトナム、ロシアなど広い範囲に分布しています。

日本では夏に見られる夏鳥で、梅雨の始まる前に東南アジアから渡って来て繁殖し、10月頃には再び東南アジアへと戻って行きます。
繁殖分布は日本列島以外にも中国沿海部や朝鮮半島に及びます。

生息地は九州以北の河川や湖沼、水田などで、本州中部以南では渡りをせず越冬する個体もいるといいます。

ヨシの生い茂るヨシ原に生息することから、ヨシゴイと呼ばれるようになったのですが、中にはヨシ原ではなくハスが繁殖する池などに生息する個体もいます。

ヨシゴイの鳴き声は?


ヨシゴイは日中はあまり鳴かず、主に夕方頃から静かな声で「オー、オー」と鳴きます。
日が落ちる頃ということもあってか、その声はなんとなくもの悲しく聞こえるともいいます。

繁殖期になるとオスは繰り返して鳴きますが、小型の犬が吠えているようにも聞こえ、鳥の鳴き声だと思われないこともあるようです。

みょうがにそっくり?!ヨシゴイは擬態が得意


数年前、ヨシゴイはネット上で話題になったことがあります。
その姿がまるでみょうがにそっくりで、「みょうがの妖精」と呼ばれていたりもしました。

確かにサギの仲間の中では地味なヨシゴイの体色とみょうがの色は同系色ですし、コロンとしたみょうがの形とヨシゴイの体型もよく似ています。

みょうがによく似たヨシゴイの体色は、生息しているヨシ原の中では保護色になります。
危険を察知するとヨシゴイは上を見上げてまっすぐ立ち首をグンと伸ばすのですが、そうすることで首にある縦縞模様がヨシの茎や葉に見える、いわゆる擬態している状態になります。

ヨシゴイがみょうがに擬態しているというわけではありませんが、たまたまそのように見えてしまう写真が多く出回っているということでしょうか。

ヨシゴイが擬態をする理由は?

ヨシゴイはヨシ原に生息し、そこに生い茂っているヨシに擬態することが知られています。
じっと静止していたかと思うと左右に揺れたり、植物が風に揺れてそよぐようなふりもするのでそこにヨシゴイがいるとは気付かれにくいのです。

気付かれたくない相手は天敵、ワシやタカなどの猛禽類です。
天敵が迫ってきたことを察知すると、ヨシゴイは体をまっすぐにし上を見上げ喉を見せるようにポーズをとります。

こうすることで、喉にある縦縞がヨシの茎や葉に見えて身を守ることができるのです。

また、擬態することで獲物である小魚などにも気付かれにくく、エサをとる成功率は90%にもなるといいます。
じっとしていれば、地味な体色で周囲のヨシや枯草と見分けがつかなくなりますし、ヨシ原に住む限りいつでも擬態できるのがヨシゴイです。

まとめ

一度そのユーモラスな姿を見てしまったら、何度も見たくなるし画像を探してしまうという、中毒性のある鳥だと話題になったヨシゴイです。
何しろ擬態上手ですから、実物を見ようと思ってもなかなか目にすることは難しいのかもしれません。

ヨシ原ではなく、ピンクの花と緑の葉が美しいハスが繁殖する池などにも生息することがあります。
そのような場所にいるヨシゴイなら、どんなに擬態しようと思っていてもかえって目立ってしまうので、見つけやすいかもしれませんね!

-ヨシゴイ, 夏鳥

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